医局を辞めようと思うことありますよね。
自分自身も「辞めてやる」って思ったことは一度や二度ではありません。
そんな私から辞める前のポイント、アドバイスを伝えていきたいと思います。
医局の辞める前に考えること
医局を辞めたいって思う理由はたくさんあると思います。
給料や拘束時間など待遇であったり、人間関係であったり人それぞれだと思います。
ただ一番やってはいけないのは、嫌なことがあったからといって絶対に感情的になって喧嘩して出て行くことはやめましょう。
一番大事なのは円満退職です。
まず初めに大学病院を辞める前にちゃんと「本当に医局を辞めるべきなのか、医局を辞める時期(タイミング)なのか」を考えてください。
そもそも大学病院は臨床のほかに、教育をする人と受ける人、研究をする人の給料分まで医療報酬で稼がないといけないので自然と給料は下がります。
医療報酬は国が一定に決めているので誰に文句いっても仕方ないんです。
医局は構造上、圧倒的にコストパフォーマンスは悪いです。
しかし大学病院でしか受けれないメリットもあります。
医局のメリットは医局によって多少異なりますが、
- しっかりとした教育が受けられ、様々な専門医を取得しやすい
- 研究ができ、学位が取得できること
- 留学するチャンスが得られること
- 研究を続け、日本の医療を引っ張っていけること
です。
人によって目標が異なるので自分自身が大学病院に残って得られるメリットが無くなった時が辞めどきだと思います。
教育を受けている人や研究をしている人は医局を離れない方が得策です。
後期研修医はお金を貰いながら教育を受けてますし、新専門医制度により研修病院の変更は思いのほか大変です。
研究の人も研究だけしてお金を貰うためには大学病院か海外以外は難しいです。
つまり医局の辞めるタイミングは
- 基本領域専門医の取得後(医師7-8年目)
- 学位取得や留学後(医師10-15年目)
- 開業のタイミング(医師20年目)
だと思っています。
ただ後期研修医は辛いと思っても辞めない方が良いです。
体調を崩してまでに働く必要はありませんが、『辞める前に働く場所や待遇の変更ができないか』をお願いましょう。
新専門医制度になってからはプログラム内の病院でないと手続きが面倒ですからね。
結論は自分自身が医局にいて受けれるメリットがなくなった時に辞めましょう。
どうしても教育や研究をしている人もいるので待遇面では大学病院は不利です。
私のオススメは専門医を取得して翌年に辞めることを伝えて医師7-8年目に辞めて、市中病院に移動するキャリアが一番良いと思います。
学位は正直いらないです。大学院に入っていても辞めれます。
留学は人によるかなって思います。
医局は
- かしこい人は辞めて開業する
- 優秀な人は教授になる
- 普通の人は養分になる
という組織です。
医局
20代、30代の若手医師のキャリアについて考えた記事もあるので参考にして下さい↓
医局を辞める準備
さて医局を辞めると決めたらさくっと準備していきましょう。
さくっと言ってもすぐには辞められません。
専門医や留学、学位を取った人は医局にもよりますが1-3年のお礼奉公をするところが多いと思います。
今までの辞めた人と同じようにするのが波風立たなくて一番良い選択肢です。
次に辞めることを伝えるタイミングと今後の再就職先を決めましょう。
辞めることを伝えるタイミングは余裕を持って6か月前に伝えます。
これが医師業界の暗黙のルールです。
辞めた後に医局が大変にならないようにできれば3月末まで働いた方が良いので9月に伝えるのがベストですね。
辞める理由は「人間関係が嫌になった」とか「勤務が大変」とか言わないようにして下さい。
「今後待遇を変えて行くから」とか言って説得されるのがオチですから。
「旦那や妻の仕事」、「両親の介護や病気」など家族の理由であったり、「開業」、「開業も考え地元に帰る」、「より専門性を磨きたい」、「知り合いに誘われたからそちらを手伝いたい」など仕事が理由でも医局ではどうしようもできない理由を考えてください。
何度も言いますが 一番大事なのは円満退職が大事です。
狭い医療業界ですから辞めた後に面倒なことにならないようにしましょう。
転職先の探し方
次に働く先ですが見つけ方は大きく分けて3つあります。
知り合いのツテで就職先を決める
知り合いのツテで就職先を決める場合はメリットは知り合いがいる病院で働くので最初から仕事がやりやすいと思います。
病院の様子もリアルな情報が分かります。
デメリットとしては条件交渉ややりにくいことが多く、選択できる病院も限られます。
ただ転職サイトでは出てこない好条件に巡り合えることもあります。
医師転職サイトで探す
一番のメリットはたくさん比較できることです。
専属のコンサルタントがついてくれるので市中病院に出た際に自分がその診療科の中でどのくらいのポジションなのか、どのくらいの給料がもらえるのかが分かります。
転職情報サイトであまり良いのがないな〜って思っているかも知れませんが、なんと未公開情報も持っており、自分にあった病院を提案してくれます。
サイトを見て自分が「この病院が良い」って思ってもその病院に待ち合わせではなく、最初に近くの喫茶店に行き少し面談があり思い掛けない提案をしてくれることもあります。
実際コンサルタントとの相性もあるのでめげずに次を登録してみるとコンサルタントとの相性や提案力が分かります。
正直言って面倒だし抵抗があると思いますが登録して、市中病院では自分がどのような評価を受けるかが分かるので良い経験にもなります。
現在は転職の際は転職サイトを利用する人が一番多いのです。
私が実際使用して医師求人サイトをランキングにしたので参考にしてみてください。 ↓↓↓
開業する
「開業は臨床半分、経営半分。」なんて言われますが、今はクリニックで外勤しているのでまさにその通りだと思います。
従業員が多ければ多いほど経営や運営に頭を悩ますことが多くなるみたいです。
収入も必ずしも勤務医より良いとは限らないそうですが勤務医より良いことが多いです。
病院勤務医の年収は 平均1479万円
開業医(法人等)は 平均2530万円
開業医(個人) は 平均2458万円
平成21厚生労働省「医療実態経済報告」
ただ、あくまでも平均です。
開業はお店と一緒で立地やどのくらいの規模でやるかがとても重要です。
医師の多くが今までお金のことに疎かったはずですので経営コンサルタントに相談するのも一つです。
経営コンサルタントの費用は開業場所の提案、銀行融資のための資料作り、医療スタッフの面談等をしてもらうとざっと300万前後だそうです。
自分が開業する時は少なくとも開業場所の提案だけは絶対にしてもらおうかと考えています。
それだけでも30-50万前後かかるそうです。
自分でできることとコンサルタントにやってもらうことを考えてやりましょう。
まとめ
以上『医局を辞めようと思った人へのアドバイス』でした。
ポイントは
- 感情的に辞めるのではなく、円満退職をする
- 医局を辞めるタイミングは医局から得られるメリットがなくなった時
- 辞めることを伝えるのは6か月前がオススメ
- 転職先は転職サイトも使って探そう
です。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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